「鍛冶道場」とは、火造りから始まる三条の伝統的なモノづくりを体験できる設備・機械のある施設で、昨年できたばかりの建物です。昨年の11月、地元の鍛冶屋さんで結成される「鍛冶集団」のかたがたを先生に迎えて、この鍛冶道場にて鋼付のアジ切りをつくりました。
当日は定員オーバーのため、はじめはみんなが作っている様子を眺めているだけの私でしたが、あまりにも作りたそうな顔をしていたらしく、先生から材料を分けてもらって急きょ参加できることになりました!
今まで鍛冶仕事を見たことはありますが、見ると作るとでは大違い。また、作ることを前提には見ていないので、今まではいかにあやふやに見ていたかと、痛感しました。
ひとつの工程を終えるたびに先生にチェックしてもらい、OKがでなければ前に進めず、あまりに出来が悪いと、見かねて先生がサクッサクッと直してくれます。(先生の仕事を見ていると、ものすごくカンタンそうに見えるのはナゼでしょう?)
道中、だいぶ(というよりほとんど)先生に直してもらい、ようやく完成しましたが、不思議なことにその工程は良く覚えています。工程の名前は忘れたものもありますが、どのようにやったかはだいたい順番通りに覚えています。もう一度やれといわれれば、技術的にはうまくできるかわかりませんが、およその工程を頭の中でイメージすることはできます。体験することと、見ること、さらに聞くことは全て違うものだとつくづく思った一日でした。