その後、現職の警察交通課の課長による、駐車違反に関するセミナーを受講する機会もありましたので、多くの皆様のご期待に応えて(?)最新情報をまじえてお伝えしたいと思います。
・駐車違反
民間監視員は2人1組で行動し、デジカメ付携帯端末で、取締りを行っています。違反車両等の写真を撮り、携帯端末から情報を送信したのち、ステッカーの発行という段取りになっています。
写真のようなステッカー(注:私が捕まったわけではありません。セミナーのときにもらった見本です。)、テレビなどでご覧になった方も多いでしょう。このステッカーをぺタリと張られてしまえば駐車違反が成立。ということは逆に民間監視員が違反車両を見つけて写真を撮っていても、ステッカーさえ張られる前に戻って車を動かせば良いわけです。
・停車って?
さて、まずは基本的なことから。駐車禁止区域で対象となるのはあくまで、「駐車」車両であるということ。そう、「停車」車両ならばOKです。「停車」とは、5分以内の人の乗り降りや、荷物の運搬のこと。ただし、あくまでも5分以内が条件となります。
停車と駐車
運送・宅配業者は、5分で間違いなく荷物が運べるという保証はないので、苦労をしているわけです。
また、例えば店の前に車を止めるとき、店内から車が見えるところに置いておくという手もあります。
違反車両を発見されても、ステッカーを張られる前、すなわち手続き中に車を動かせばよいので、民間監視員が来てから速やかに動かせばOK!!でも、気づかずに違反を取られればもちろんアウトです。この手もあまり頻繁に使っていると、民間監視員に目を付けられるかもしれませんのでご注意を。
・他人の車のステッカーはがしてしまった場合
この駐車違反のステッカーは簡単にはがせるものです。違反車両に全く関係ない人が、ステッカーを勝手にはがしたりお持ち帰りすれば、当然処罰されます。飲み屋街で飲んだ後、調子に乗って他人の車のステッカーをはいだりするイタズラは、後悔する結果になるので絶対にしてはいけません。
もちろん、自分の車に張ってあった場合は、観念して思う存分はがしてください。付けたまま運転するのはかえって危険です。
・盗まれた車両で駐車違反を取られた場合
こんなケースはほとんどないでしょうが、この場合はもちろん支払う必要はありません。
ステッカーを張られても出頭しないで放置しておくと、「放置違反金仮納付書」と一緒に「弁明通知書」という書類が送られてきます。盗難車両の場合は、これらの書類が届いて初めて違反駐車の濡れ衣をかけられたことを知るわけですが、この弁明通知書にその旨を書いて提出すれば回避できるわけです。
違反金よりも、盗難車両の被害のほうがイタそうですが・・・
・出頭率が激減
これは例の、出頭するとドライバーは1点減点+罰金、出頭しないと車の持ち主から減点ナシで罰金回収のシステムが災いしていることを物語っています。これを機会に駐車禁止は減点ナシにしてはどうかと思いますが、いかがでしょうか?
・郵便小包車両
郵便車両は駐車禁止対象外でしたが、ゆうパックなどの小包を運ぶ車両については対象となることに決まりました。これは、民間の宅配・運送業界からの不公平是正を求める声が大きく、郵政民営化の時点で対象とする予定でしたが、前倒しで実施することが決まったものです。これにより、郵便局も小包では同じ土俵に立つことになります。(ただし、小包以外の郵便配達車については対象外)
・運送業者問題
運送業者は相変わらず頭が痛いところではないでしょうか。ところで、北海道ではこんなカードが配布されているそうです。
「荷さばきルールを守ろう宣言カード
あくまでも駐車許可証ではないのですが、区域限定で20分以内ならOKだとか。
このような区域・アイディアはもっと広げても良いように思います。
・私と駐車禁止(昔話)
むか〜しむかし、私が車に乗りたての頃、駐車禁止のところにちょくちょく止めていたことがありました。よく取締りをやっている場所にも関わらず、昨日取締りをしていたから今日は大丈夫だろうと、タカをくくった私に天罰(?)はしっかりと下されました。懲りた私は、それから路上駐車は極力避けるようにしています。
今回の改正により迷惑駐車がかなり減り、特に都市部では渋滞がかなり緩和されているようです。今後も状況に合わせた法律の変更は必要かとは思いますが、大きなトラブルもそれほどないようで、大きな意義のある改正だったのではないかと思います。
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